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SHAC 第1日目

UNCには学生が主体となって運営しているクリニックがある(通称:SHAC)。
今まで2週間にわたって何度か交渉を重ねたが、一向によい返事が返ってこないので思い切って乗り込んでみることにした。
行ってみると、ここで患者さんを実際見るには許可が必要なので今日は見るだけならOKをもらった。今日しっかりアピールをしておけば、次回来た時にはもっとアクティブに診療に参加できるかなぁという企みもあったので、じっくり見学させてもらった。
問診・診察は基本的に4th gradeの生徒が中心となって、そこに2nd、3rd gradeの生徒がくっつき一緒に問診をとったり、身体所見をとる。
ここのクリニックは学生が主体となって運営しているかわりに、診療代はすべてフリーという素晴らしいクリニック。医学生だけではなく、看護学生、薬学生、ソーシャルワーカー、検査技師、ヒスパニックの人のための通訳、すべてボランティアで成り立っている。
今日は4th gradeのJeanneについて見学させてもらった。
患者さん1人目
9歳の喘息を持った女の子。
問診でのやりとりを聞いていたが、相手の英語がはちゃめちゃなのか僕の耳がダメすぎるのか全然聴き取れなかった。2nd gradeの生徒も同席していた。
途中で何か問診で他に聞きたいことはない??と振ってもらえたので喘息を誘発するものについて問診。
・運動はよくするか?運動で喘息が起こるか?そしてどのように対処するか?
・寒いところ、季節に関してはどうか?
でもこれだけ・・・。かなりお粗末な感じだった。
第一、 相手が何言ってるのかわからなかったから問診とってもよくわからなかった。
まぁ最初だから仕方ないかと自分の都合のいいように解釈。

その後、Jeanneに概要を聞く。
喘息で聞かなければならない問診を教えてもらった。

① 重症度の判定
喘息発作はどの程度の頻度で起こるか?発作が起こった時はどうなるか?吸入薬はどれくらいの頻度で使うか?吸入薬で症状は改善されるか?運動などをする前にどのように吸入薬を使っているか?夜に発作が起きて眠れないことはあるか?またそれはどのくらいの頻度か?などなど。
② 喘息のトリガー
たばこ、ペット、カーペットなど。
そして、運動、寒冷暴露、風邪症状、歌などがトリガーとなっているか?
家族内や職場でたばこを吸う人がいるかなどまで問診。
③ 喘息の随伴症状(咳、のどの痛み、のどが閉まる感じ、声の変化など)。
④ 喘息の家族歴、アトピーの罹患、既往歴など。

まだ、漏れている気がするがこれは絶対に聞いておかなければならない問診項目みたい。
次回喘息が来たら十分対応できそうな気がする。。
その後は、JeanneがAttending physicianにプレゼン。
アセスメントとプランを考えるのが超絶に速くて驚いた。
まぁ毎週こんなアグレッシブにトレーニングを積み重ねていればこうなるのかと納得。
結局、この患者さんは軽症間欠型で十分にコントロール可能だと診断された。
学生だが、やっていることはあまりプロフェッショナルと変わらない。
というより彼らはプロ意識を持って診療に臨んでいることが今日でよくわかった。
最後に患者さんのところへ行き、Attendingから同意をもらった内容を簡潔に説明し、薬の使い方、使うタイミング、量、回数、副作用なども説明。
万が一のための対処の仕方、吸入薬の正しい使い方などについても指導。素晴らしいとしかいいようがない。

2人目
患者がメキシコ人だったため、通訳が登場。
UNCはスペイン語がしゃべれる医者が意外と多くてそれが結構驚き。
大抵しゃべれる人はみんなかなり流暢にスペイン語をしゃべる。

39歳、男性
主訴は2か月前から急に口渇、多尿、起き上ったときやものに焦点をあてたときに生じるめまいとかすかな目の痛みを感じるようになったとのこと。患者さんは先日糖尿病についてのインターネットのサイトを見て、自分の症状が合致しているのでないかということで来院した。
今日受診した理由は特に症状が悪化したからではなく、ただ単に気になって仕方なくなってきたからということだった。
めまいは回転性のめまいではなく、卒倒しそうなめまい。水やジュースを飲むと大抵改善される。手足のしびれ、視力の異常、尿の色の異常はなし。一日の尿量は3~4リットル程度、飲水量も同じ程度。飲水は我慢できないほどつらいものではない。発汗の異常、下痢、便秘なし。生殖機能の異常もない。
胸痛、息切れ、胸部絞扼感、冷や汗などなし。動悸がある。本人が言うには時々血圧が高くなるような感じがするらしい。
頭痛、鼻漏、発熱、咳などの風邪症状はなし。
既往歴なし。
家族歴 糖尿病、高血圧、高脂血症なし。
社会歴: 3週間前に職を失った。たばこはやめた。アルコールは一日に3~4本のビール、麻薬の乱用はなし。
普段の生活で特にストレスはない。うつの問診も特に問題なし。
最近ダイエットしていたらしく3か月で体重が30~40ポンド減ったとのこと。

身体所見:
General Appearance:元気。全身状態は良好。
肺:左の上肺野にrhoncusのような音。ヤギ音はなし。声音振璗なし。あとは両側肺野に異常呼吸音なし。

他の身体所見(頭頸部、甲状腺、心臓、腹部、末梢、神経)で異常なし。

ここまでとり終わったところで一度プレゼンのための準備。
鑑別は何を考えていたのと聞くと
・起立性低血圧
・心因性多飲症
・糖尿病
・うつ病
・低栄養
・低血糖
などという答えが返ってきた。
すかざず中枢性尿崩症は?と聞くと、彼女の鑑別にはなかったらしく再び問診を取り直すことに。上述の尿に関しての問診はとらせてもらえた。
こっちに来て初めて医学的に役に立つことができたかもしれないと思った。
その後、先ほどと同じようにAttendingに学生がプレゼン。

・Sudden Onsetだから、たぶん糖尿病はないんじゃないか。
・ステロイドの使用歴を聞くべき。
・最近、職を失ったこと、経過が比較的長いこと、訴えがいまいちはっきりとしたものではないことからAnxiety Disorderも鑑別に入れる必要がある。

などのアドバイスをもらう。

たぶん糖尿病ではないだろう、おそらく起立性低血圧かなという話を患者にして、血液検査へ。

血糖、HbA1c、CBC、Chem7、腎機能検査等をオーダー。
血糖以外は一週間後に出るということで来週の予約を取ろうとしているときに血糖の結果が出る。食後数時間ではあるが375と高値であったので、糖尿病疑いでメトフォルミンを処方。職を失い、健康保険もないので、病院はかかることができず、来週もクリニックにくるということで終わった。

結局今日は家路に着いたのが、11時半。ここ1か月で一番頑張った日かもしれない。
SHACはソーシャルワーカー以外はほぼ生徒中心で運営しているから、現地の医学生や薬学生をはじめとする人たちと交流できるし、限られた医療資源のなかでいかに深く問診や身体所見をとりマネージメントしていくかがカギとなる。
ものすごく面白かったから来週からもぜひ参加しようかなと思う。

今週は感染症の新患がびっくりするほど少なかったので、金曜に好きな感染症のトピックでプレゼンをすることになった。明日一日で準備しなければならないから結構キツイ。
話題はHTLV-1にしようかなと考え中。ぐっちはリケッチア・ツツガムシとどちらも日本の風土病で固めていくつもり。
現地の感染症のプレゼンとかやってもつまらんだろうし、感染症のプロフェッショナルにつっこまれた質問をされたらおしまいなので実はちょっと逃げでもある。
最終週に患者さんを見れなかったのは痛かったが、いままで感染症科を回って学んだことを生かし、プレゼンに臨みたい。
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